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塩野七生著 『男たちへ』この本の副題は「フツウの男をフツウでない男にするための54章」なのだが、その意味するところは「魅力的でない男を魅力的な男にするための54章」ということ。塩野氏が感じる「魅力的な男」「魅力的な女」と塩野氏が考える「男と女の良い関係」が語られている。 この本で、いろいろと面白いセンスを教わったと思う。中でも「へぇ〜」と唸ってしまったのが、ジーパンとタキシードについての言葉である。 「ジーパンの似合う男が必ずしもタキシードも似合うとはかぎらないが、タキシードの似合う男は、絶対にジーパンも似合う」 何事も、固執してしまってはしなやかさを失ってしまう。しなやかさのなさは魅力のなさにつながる。そういうことのようです。 (1993年08月) 文芸春秋社文庫 1993刊 |