|
西村京太郎著 『消えたミステリー列車』推理小説の紹介というのは何度やっても書きづらいもので、トリックを明かすのはルール違反(営業妨害)だし、どこまで書いていいものやら……いつも迷う。下手な紹介を書くくらいだったら出だしの何行かを引用しちゃえと乱暴なことを思う。で、『消えたミステリー列車』だが、ミステリー列車という国鉄の企画列車が中心になる長編作品。十津川警部を初めとする警察・国鉄がいかに犯人を追い詰めていくか。 人間の心理と大きな組織のもつ盲点をついたトリックをどう暴いていくか。ゲーム感覚で展開するストーリーは読んでいてテンポがあり気持ちよかった。 (1993年08月) 新潮社文庫 1985刊 |