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福井康之著 『まなざしの心理学 視線と人間関係』
「視覚」から始まって「錯視」や社会的な意味での「まなざし」まで、「まなざし」に関わることが幅広く取り上げられている通俗向けの本です。
解りやすいとは言いませんが、解りにくくはありません。ですから、「まなざし」あるいは「視線」といったことを考えたいと思ったら、まず読んでみるといいかもしれません。ただ個々の内容については賛成できないこともあって、必ずしも手放しで推薦するわけにはいきませんが。 実際、私にとっては、全体的に不満が残りました。「まなざし」についての社会的な問題が扱われていると期待していたのですが、でそれは確かにあったのだけれど、かなり不十分な感じであったためです。 (1991年05月) 創元社 1984 |