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近藤唯之著 『名人たちの世界』
プロ・アマを問わずその名を残している名選手31人が本書に登場する。プロ野球からは9つのポジションにひとりずつの計9人(ベストナイン)。
稲尾・野村・王・高木(守)・長嶋・木塚・山内(一)・与那嶺・大下(弘)が選ばれているが、私がそのプレーを見たことがあるのは、野村・王・高木・長嶋の4人だけ。そこに18年の流れがあることを感じてしまう。野球からはさらに島岡明大監督が登場する。 残る21人は……、 体操(遠藤) マラソン(円谷・瀬古) 水泳(古橋) バレーボール(松平・河西) サッカー(釜本) ラグビー(坂田) 卓球(荻村) 剣道(千葉) 重量あげ(三宅) スキージャンプ(笠谷) 柔道(山下) 相撲(栃錦・初代若乃花・大鵬・千代の富士) ボクシング(ファイティング原田・浜田) プロレス(力道山) ゴルフ(岡本) 幅広く様々なスポーツの選手が登場している。 この本のもとになっているのは夕刊フジでの連載「記録を刻んだ――戦後スポーツ 100人」である。 100人の名選手にインタビューし、そのドラマを描くという企画はおそらくいつの時代でも成功する企画だろうと思う。スポーツは毎日・毎月・毎年あたらしいドラマを生み、新しい名選手を生み出しているのだから。 | 現在(1993年)、この本と同じ人数を、独断で選ぶとしたら、こんな感じになるだろうか……。 プロ野球ベストナインは、江川・達川・落合・辻・掛布・池山・門田・福本・山本(浩)。そして蔦元池田高校監督。 体操(池谷・西川)・マラソン(谷口)・水泳(岩崎・鈴木(大))・バレーボール(山田監督・中田)・サッカー(三浦)・ラグビー(平尾・藤田)・卓球(斎藤)・陸上400m(高野)・フィギュア(伊藤)・ジャンプ複合(荻原)・テニス(伊達)・柔道(古賀)・相撲(曙・舞の海)・ボクシング(平仲)・プロレス(大仁田)・ゴルフ(青木)……。 (1993年03月) 新潮社 文庫 1988/単行本 講談社 1975(編集・加筆) |