ぴゃんの本棚



カップの中の羊歯(Paul Bassett



星新一著 『声の網』

 本書は12編の短編から構成されている。短編なので、ショートショートに比べれば随分と長く感じる。

 12編はすべて同じ世界を舞台としている。そして、12編を読み進むうちにこの世界を支配する「声の網」の正体がはっきりしてくる……、そんな構成である。

 この短編集に含まれている短編には、作者の意図的な遊びがある。

 まあ、単純な遊びなので「遊びがある」と思って読めば3編めには気がつけるのではないだろうか。2編めで気がつけばかなり、もし1編めで気がつけるようなら……、すごいかもしれない。

(1992年12月に書く)

講談社
文庫
1973刊


Copyright(C) 2009 ぴゃん(-o_o-)/額鷹

メールアドレス

このサイトはSitehinaで作成されています。