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精子発見のイチョウ(小石川植物園



筒井康隆著 『歌と饒舌の戦記』

 『歌と饒舌の戦記』は、米国と話をつけた上でソ連が北海道に侵攻するという荒唐無稽な話である。登場人物が45人以上(本についている一覧表にある主要な登場人物が45人)おり、さらに「饒舌」が表現のポイントになっている。多くの人間が多くのことを話すので、情報の”密度”が高いと言ったらいいのだろうか。不思議な肌触りの作品であった。言葉の洪水に身を浸し、他のことを忘れたい人にお薦めである。

(1993年09月)

新潮社
文庫
1990


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